３０代の男性が、有責配偶者（不倫・浮気）からの離婚請求であるものの、離婚協議により離婚を成立させた事案（協議離婚）

事案内容：離婚
依頼者：３０代の男性（会社員）
相手方：４０代の女性（公務員）
結婚歴：１１年
子ども：１人

１　夫婦の状況

依頼者は、妻と別居状態となりました。
依頼者には不倫・浮気があり、依頼者が離婚を求めたものの、妻から離婚を拒否され、離婚話を進められずにいました。

２　相談・依頼のきっかけ

依頼者は、妻と別居状態となって間もなくの時期に、離婚を成立させる方法について、当事務所にご相談に来られました。
当事務所の弁護士は、離婚の原因を作った責任のある側（有責配偶者）からの離婚請求は要件が厳しく、相当の金銭支払などの条件を提示する必要があると見込まれることをご説明させていただきました。
一方で、時間がかかっても条件で折り合えれば離婚を成立させられる見込みがあることをご説明し、依頼者から妻との離婚の交渉（協議）を当事務所にご依頼いただくこととなりました。

３　当事務所の活動

当事務所の弁護士は、まずは妻から請求のあった婚姻費用について、依頼者の同意のもとに妻と合意解決したうえで、離婚に向けた条件交渉に臨みました。

４　当事務所が関与した結果

妻は、当事務所の弁護士に対し、離婚を明確に拒否しないながらも、当方からの条件提示に対してなかなか返答してこないなど、話し合いはかなり難航しました。
それでも、当事務所の弁護士は、依頼者と何度も打ち合わせを重ねながら、妻との連絡・交渉を粘り強く続け、ご依頼から約２年を経て離婚の合意を勝ち取りました。
離婚の条件は、依頼者が結婚後に住宅ローンを組んで建てた家について、住宅ローン完済まで妻が無償で居住することを認め、住宅ローン完済後は家を妻へ譲渡するというものでした。
その代わりに、財産分与、慰謝料、養育費の支払は無しという取り決めになりました。
財産分与・慰謝料として高額の一時金を用意する負担を回避し、養育費の支払も住宅ローンの負担に集約させることができたため、依頼者の経済状況でも何とか耐えられる解決となりました。