事案内容:離婚
依頼者:60代の男性(定年退職者)
相手方:60代の女性(無職)
結婚歴:38年
子ども:成人済み
1 夫婦の状況
依頼者は、性格の不一致が原因で妻と別居し、別居期間は11年間に及んでいました。
依頼者は、妻に対し、婚姻費用の支払を継続していました。
結婚後に建てた住宅の名義を妻の名義とするなど、離婚を前提とする財産分与などの精算が済んでいましたが、妻が離婚に応じないために形式的には夫婦のままという状況が長らく続いていました。
2 相談・依頼のきっかけ
依頼者は、近日中に定年退職となる予定のところ、定年退職を機に長年別居を続ける妻との離婚を進めたいとのことで、当事務所にご相談にお見えになりました。
そして、依頼者は、弁護士を立てて離婚の手続をスムーズに進めたいとのことで、当事務所の弁護士に対応をご依頼いただくこととなりました。
3 当事務所の活動
当事務所の弁護士は、まずは、妻に対し、「別居状態が長年継続しており、夫婦関係がすでに破たんしているから、離婚に応じていただきたい」旨の手紙を送付しました。
その文中では、「離婚に応じていただけない場合には、家庭裁判所に離婚調停を申し立てざるを得ない」旨なども記載しました。
4 当事務所が関与した結果
手紙を発送してから数日後、妻から当事務所の弁護士に電話連絡がありました。
妻の回答は、「離婚には応じるが、年金分割を請求する」というものでした。
年金分割については依頼者も異議がなかったため、当事務所の弁護士は、速やかに、離婚をする旨、年金分割をする旨、夫婦間には財産分与・慰謝料・その他の債権債務がないことを確認する旨を記載した離婚協議を作成し、妻と取り交わしました。
その上で、離婚届の提出や年金分割の手続についても当事務所でサポートし、着手から2か月足らずで全ての手続を完了させることができました。
5 解決のポイント(所感)
別居期間が長期間続いているけれども、配偶者との離婚を成立させられていないという方もいらっしゃると思います。
弁護士が介入して離婚に向けた話し合いを進めることで、早期解決に至ることも多いですので、離婚問題に詳しい弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。