事案内容:財産分与
依頼者:40代の男性(会社員)
相手方:30代の女性(会社員)
結婚歴:9年
子ども:2人
1 夫婦の状況
依頼者は、性格の不一致のために夫婦不仲となり、同居状態のまま妻から離婚調停を申し立てられました。
2 相談・依頼のきっかけ
依頼者は、離婚調停をうまく進められないとのことで、当事務所に調停への対応をご相談・ご依頼いただきました。
3 当事務所の活動
当事務所の弁護士は、依頼者とともに、離婚調停の期日に臨みました。
当事務所の弁護士介入後の最初の調停期日で、まずは子どもの親権者を妻とすることで合意し、その調停期日後に妻が子どもを連れて家を出ていきました。
妻からの離婚調停の申立てでは、月額8万円の養育費(子ども2人分)、相当額の財産分与、200万円の慰謝料の請求が出されていました。
当事務所の弁護士は、調停期日で妻からの慰謝料請求には根拠がなく応じられないことを主張すると、妻は慰謝料の請求を取り下げると回答してきました。
その上で、離婚調停での話し合いの中心は、養育費と財産分与の金額の調整となりました。
4 当事務所が関与した結果
当事務所の弁護士は、双方の収入額などを踏まえて養育費の金額を試算するとともに、双方の財産状況などから財産分与の金額を試算しました。
試算によると、養育費が月額6万円、財産分与が約800万円の支払と算出されました。
結婚後に増えた依頼者名義の預貯金の額が大きかったために、計算上の財産分与の金額が高く出ました。
当事務所の弁護士は、相当高額となる財産分与の減額を中心に、離婚調停で慎重に話し合いを進めました。
その結果、当事務所の弁護士介入から3回目の離婚調停の期日で、養育費を月額6万円、財産分与を400万円の支払とする内容で、合意に至りました。
財産分与の金額を、計算上の金額である約800万円から、約半分の400万円に減額することに成功しました。
5 解決のポイント(所感)
結婚後に形成された預貯金などの夫婦共有財産が高額にのぼる場合には、財産分与の金額が離婚における大きな争点となることが多いです。
計算上の財産分与額に近い金額で合意となることが多いのですが、本件では財産分与額を大幅にカットして依頼者の手元に多くの財産を残すことに成功しました。