事案内容:慰謝料
依頼者:30代の女性(会社員)
相手方:40代の男性(会社員)
結婚歴:12年
子ども:3人
1 夫婦の状況
依頼者は、仕事をしながら育児や家事を懸命に行っていたにもかかわらず、夫が不倫・浮気をしたため、離婚を決意するに至りました。
そして、依頼者が子ども達を連れて家を出て、別居に至りました。
2 相談・依頼のきっかけ
依頼者は「不倫・浮気相手の女性からの慰謝料の支払いはあったが、夫には離婚することになってしまった責任をきちんと取ってもらいたい」とのことでご相談いただき、「そのためにも弁護士を立てて対応したい」とのことで、当事務所に慰謝料請求を中心とした対応をご依頼いただくこととなりました。
3 当事務所の活動
当事務所の弁護士は、さっそく夫と当事務所にて面談し、離婚を求めるとともに、慰謝料を請求しました。
これに対し、夫からは「こちらが適正だと思える金額であれば、その金額を支払う気持ちはある」との意向が示されました。
当事務所の弁護士は、不倫・浮気相手の女性から依頼者に対して慰謝料100万円がすでに支払われていたことを踏まえつつ、不倫・浮気の期間・回数や態様(悪質性)、婚姻期間の長さや子ども達への影響などを考慮要素として挙げて、協議を続けました。
4 当事務所が関与した結果
協議の結果、夫が200万円の慰謝料を支払うことで納得し、慰謝料についての合意が成立しました。
その後、親権や養育費については当事務所へのご依頼前から合意がまとまっていましたが、養育費の支払いをより確実なものとするために調停で合意する形を取りたいとの依頼者のご希望にしたがって、離婚調停を申し立てました。
当事務所の弁護士は、親権、養育費、慰謝料などの条件を入れた調停条項案を作成して、第1回の調停期日の前に家庭裁判所へ提出しました。
そして、その後の調停期日では、その調停条項案に沿った内容で合意することで、ご依頼から4か月で調停離婚を成立させることができました。
5 解決のポイント(所感)
慰謝料を請求する場合には、裁判も辞さない姿勢を示しつつ、金額を決める上での考慮要素(金額が加算される要素)を具体的に挙げることによって、相手方の反論を封じ、有利に交渉を進めることができます。
本件では、そのような手法によって、大きく争われるだろうと予想された慰謝料の金額について速やかに合意をすることができました。
そして、ご依頼から4か月で調停離婚を成立させることができました。