事案内容:財産分与
依頼者:40代の男性(会社員)
相手方:40代の女性(主婦)
結婚歴:24年
子ども:1人

1 夫婦の状況

依頼者は、夫婦関係がうまくいかなくなり、妻が子どもを連れて家を出ることで、別居に至りました。
そして、妻は、弁護士を立てて離婚と婚姻費用分担請求の調停を申し立ててきました。
離婚調停では、2400万円の財産分与と、家庭内暴力(DV)を根拠とする300万円の慰謝料を請求してきました。

2 相談・依頼のきっかけ

妻が弁護士を立ててきたこと、請求された金額が大きいことなどから、弁護士に依頼して対応したいとのことで、ご相談・ご依頼いただきました。

3 当事務所の活動

一番の争点は、財産分与の金額でした。
依頼者は5500万円の財産を保有していましたが、そのほとんどが相続で得た財産であって、財産分与の対象にならないことを丁寧に主張・立証していきました。

4 当事務所が関与した結果

子どもの親権者を妻、養育費を相場どおりの月額9万円と定め、財産分与、慰謝料、婚姻費用を含めた合計300万円の解決金を支払うことでの調停離婚が成立しました。
妻からの合計2700万円の請求に対し、2400万円の減額に成功したのです。

5 解決のポイント(所感)

財産分与の範囲に関する丁寧な主張・立証が功を奏し、大幅減額に成功しました。
本件のように相続で得た財産のほか、結婚前から保有していた財産、親からもらった財産などは、財産分与の対象となりません。
請求された財産分与の範囲が妥当なのかどうかをきちんと見極め、不当な請求にはしっかりと反論の主張・立証を展開していくことが、適正な解決を図るために重要です。